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USBは一つのデバイスの中に複数のエンドポイントを持つことができるため、このエンドポイントへの通信が輻輳して行われていることも、理解を複雑にする一因です。
USBストリームスコープではこの問題を解決するため、特定の「トランザクション」を表示・非表示にする「表示フィルタリング機能」を提供しています。(→表示イメージ)
具体例を挙げてみましょう。 |
(例1) |
USBキーボードの通信ログを取りました。ここでは、コントロール転送によりどのような制御コマンドがキーボードに送られているかを見たい、と考えています。
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こんなときは、「特定のエンドポイントのみ表示する」フィルタをかけて、エンドポイント0のみを表示させるようにします。これで、キーボードのインジケータLEDを点灯させるなどの各種制御コマンド(デバイスリクエスト)を、重点的に表示できます。 |
(例2) |
USBマウスの通信ログを取りました。しかし、マウスを操作していない期間は延々とNAK応答が続き、マウス操作を表すDATAパケットがあちこちに散在していて、非常に見にくい。
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「NAKトランザクション(DATAパケットを含まないもの)を表示しない」フィルタをかけます。DATAパケットを含むACK応答のトランザクションだけがズラリと表示されます。これはもう「マウスの操作履歴」と言えます。 |
この様にLow-Speed専用USBストリームスコープでは、トランザクション・チェーンを残したまま、記録したログデータを解析する事ができますので、同一ログを様々な角度から解析することができます。 また、ログの取得時には全てのデータを記録しますので、トリガ条件が定まらない様なパケットをも記録することができます。 |