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Low-SpeedデバイスとRS-232C

外部との通信・・というお話になると、たいていの場合登場するのがRS-232C規格です。
確かに枯れた通信手段ですので、作る側も使う側も安心感はあるのですが、場合によってはUSBよりも大変な事になっていませんか?

・・・USBなら5V電源がバスから供給されるのに、RS232Cにしたために、
    別電源を準備しなければならなかった・・・

・・・別電源が用意できない環境だったので、
    思いっきりローパワー設計しなければならなかった・・・

・・・単にアナログ値をパソコンに取り込みたいだけなのに、
    専用のプログラムを作るハメになってしまった・・・・
      USBなら、HIDキーボードをエミュレートすることで、
        プログラムを組まずに表計算ソフトに入力できます。

・・・通信する機器がもう一つ増えただけなのに、
   COMポートを増やすためにカードを追加しなければならなかった・・・

・・・ノートパソコンを買ったら、COMポートが付いてなかった!!・・・

 USBのLow-Speedデバイスは、RS-232Cに比べても遜色ない転送速度が得られること、Windowsではレガシー扱いのRS-232CよりもWindows環境を含めると扱いやすいという点など、「標準インターフェース」として十分に実用的な規格です。

USBインターフェース搭載PIC  USBとRS-232Cの回路構成上の比較もしてみましょう。

RS-232Cは、規格上±12Vの振幅で定義されていますので、マイコン系の5V単一電源では動作させることができません。このため、レベル変換ICを使う事が前提になります。

これに対し、USBは振幅定義が3.3V差動動作であるため、マイコン系の5V単一電源で動作できます。


 たとえば小型RISCマイコンであるマイクロチップ社PIC16C745を例にとって比較してみましょう。

このチップはLow-SpeedのUSBインターフェースと、COMポートを持っています。
USBは抵抗程度の外付け部品で使用できますが、COMポートをRS-232Cとして使用する場合は先のレベル変換ICが必要になってきます。

 USBにするとコスト高・・というイメージに反して、RS-232Cの方がコスト高になってしまいますので、この場合はRS-232Cの置き換えとしてLow-SpeedのUSBインターフェースの方が有利になります。

 また、Low-Speedデバイスは、「通信が遅い」というイメージを持ってしまいがちですが、それはFull-Speedデバイスと比較してのこと。 規格上最大64kbpsの転送が可能(※)ですので、RS-232Cなどの従来のシリアル通信と比較しても実用上十分な速さです。

 さらに、RS-232Cとは異なり、ハブを使って多数のデバイスをつなぐことができるUSBのバスとしての便利さを考えると、たとえLow-SpeedであってもUSB化しておくと何かと便利なシステムを作る事ができるでしょう。

(※)Low-Speedデバイスはビット転送速度が規格上1.5Mbpsとなっていますが、インタラプト転送を用いる場合は1つのエンドポイントあたり約64Kbps(約8KByte/sec)が最大となります。

 Low-Speedデバイスはサポートされているデータ転送方法がインタラプト転送しかないという制約がありますが、反面、インタラプト転送だけをマスターすれば、Low-Speedデバイスとして機能させることができるわけですから、最初にチャレンジしてみるUSBデバイスとしては最適かも知れません。

 ポピュラーなシングルチップの小型RISCマイコンPICにもLow-SpeedのUSB機能が内蔵されたものが入手可能になったことも合わせ、遠い存在だったUSBデバイス開発が、きっと身近になることでしょう。

 もしUSB機器の開発をLow-Speedから始められるのでしたら、この「Low-Speed専用USBストリームスコープ」をお勧めします。
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