有限会社オービット
AuBit

計測用スイッチャ・パラボックス

代表的な使用方法

ここでは、スイッチャー/パラボックスを応用した、デジタルミキサーおよびアナログミキサーの自動測定システムの構成例を示しています。

デジタルミキサーの自動測定システム例

計測用スイッチャを複数台使用して、デジタルミキサーを自動測定する例です。
48入力+8サブ入力/16出力のデジタルミキサーを想定しています。

Example of Digital Mixer Testing System

使用機器リスト

使用機器 使用機器名 コネクタ 台数
MS-111 NC3M x 12 4台
MS-113 NC3M x 8 1台
MS-P11 NC3M x 12 1台
MS-101 NC3F x12 1台
MS-103 NC3F x 8 1台
合計 8台

解説

  • 入力部

    デジタルミキサーの入力48CH分を計測用スイッチャで切り替えるため、12出力のMS-111を4台使用しています。 また、サブ入力8CHを切り替える為、8出力のMS-113を1台使用しています。
    合計5台の計測用スイッチャを1台のオーディオ・アナライザに接続するため、MS-P11を1台使用しています。
    制御の際は、5台の計測用スイッチャのうち、1接点のみをONにすることで、任意のCHにアナライザからの出力を接続する事ができます。 また、MS-113にはターミネータや電圧計などを接続する事ができますので、特定の抵抗値のターミネータを使用したときのノイズレベルや、ファンタム電源の電圧なども自動化が容易になります。

  • 出力部

    16CHの出力は、12入力のMS-101を1台と、8入力のMS-103を1台使用しています。
    MS-101の出力はMS-103のCH6に接続する事で、1台のオーディオ・アナライザへカスケード接続できます。 このとき、MS-103はCH6のみをONにすることで、MS-101の入力をオーディオアナライザに出力できます。
    ミキサーの出力の計測時にはダミーロードが必要となる事がありますので、MS-103のCH5をダミーロード用に使用することができます。


アナログミキサーの自動測定システム例

計測用スイッチャを複数台使用して、アナログミキサーを自動測定する例です。
40入力+8AUX+8Group16出力のアナログミキサーを想定しています。

Example of Analog Mixer Testing System

使用機器リスト

使用機器 使用機器名 コネクタ 台数
MS-111 NC3M x 12 3台
MS-113 NC3M x 8 1台
MS-131 TRS x 12 18台
MS-151 PIN x12 1台
MS-101 NC3F x 12 1台
合計 24台

解説

  • 入力部

    アナログミキサーのA入力40CH分を計測用スイッチャで切り替えるため、12出力のMS-111を3台と8出力のMS-113を1台使用しています。 合計4台のスイッチャをオーディオアナライザに接続する為、MS-113の空きを使用してカスケード(直列)接続しています。
    カスケード接続の際、一部のケーブルはメスーメスケーブルを使用しています。

    また、B入力40CHを切り替える為、12出力のMS-131を4台使用しています。この4台分の信号を1ステレオにまとめるために、MS-131でカスケード接続しています。

    さらに、A入力(NC3タイプ・バランス)とB入力(TSRタイプ・バランス)をまとめるために、MS-113にてカスケード接続することにより、 オーディオアナライザ用のバランス・ステレオ信号にまとめています。

    なお、NC3F-TSRタイプのケーブルを使用すれば、B入力はMS-111/112/113のNC3Fを使用したスイッチャに変更する事が可能です。

    AUX-RETURNや、STEREO-INなどのアンバランス信号は、TSRタイプのMS-131やPINタイプのMS-151を使用しています。 合計3台のアンバランス信号用のスイッチャをまとめるために、カスケード接続しています。一部TRS-PINの変換ケーブルを使用します。
    MS-131はTRSバランス信号を扱えますが、このTRS-PIN変換部でアンバランス接続になります。

  • 出力部

    バランスのAUX-SEND出力などは、12入力のMS-101を1台使用しています。
    その他のアンバランス出力は6台のMS-131にまとめてカスケード接続し、オーディオアナライザのアンバランス入力に接続しています。

  • インサーション部

    インサーションは6台のMS-131をカスケード接続することでまとめています。
    インサーションはTRSコネクタ1つで入出力を扱うので、ステレオにまとめたスイッチャのCOMMOM端子にYケーブルを使用し、 アナライザのアンバランス出力/入力用のスイッチャにカスケード接続しています。

    なお、インサーションのTRS端子にプラグを差し込むと信号が分断されるため、スイッチャの1つにインサーションのループバック用のプラグを差し込むことで、 検査対象とする2CHの信号をインサーションポイント以降にもバイパスできるようにしています。